yokobuttonの不定期で競技プログラミングをするブログ

不定期で解けた競技プログラミングコンテストの問題を載せています。

完全グラフと全彩色予想②

2、線グラフと全グラフ

  グラフGにおいて、頂点集合E(G)を持ち、その中の2頂点は、G内の隣接する2辺であるとき、かつそのときに限って隣接するようなグラフをGの線グラフといいL(G)で表す。

  グラフGの全グラフT(G)とは、集合V(G)⋃E(G)と1対1対応する頂点集合を持ち、T(G)の2頂点が隣接するのは対応するGの2つの要素(頂点と辺)が隣接しているか、接続しているとき、かつそのときに限るグラフのことである。

  命題2・1

   T(Kp)=L(Kp+1)

   (証明)

    完全グラフKpの性質より、L(Kp)もT(Kp)も正則グラフになる。r-正則グラフのサイズは握手補題より、rp/2になる。

    完全グラフKpの位数pk=p、サイズqk=p(p-1)/2である。

    よって、線グラフL(Kp)の位数pLはp(p-1)/2である。

    全グラフT(Kp)の位数pTはpk+qk=p+p(p-1)/2=(p+1)p/2である。

 

    線グラフL(Kp)の正則数rLを考える。p-1の完全グラフに頂点を1つ加えると、辺はp-1個加えることになる。p-1個の辺のうち1つに着目すると、加えた辺p-2個と元々あるグラフの1個の頂点に接続されているp-2個の辺と隣接している。よって、rL=2(p-2)である。

 

    全グラフT(Kp)の正則数rTを考える。p-1の完全グラフに頂点を1つ加えると、辺はp-1個加えることになる。加えた頂点1つに着目すると、接続されている辺はp-1個、隣接されている頂点はp-1個で、2(p-1)である。加えた辺1つに着目すると、隣接されている辺は2(p-2)個、接続されている頂点は2個で、2(p-2)+2=2(p-1)である。よって、rT=2(p-1)である。

 

    完全グラフKp+1の線グラフL(Kp+1)について考える。

    Kp+1の位数pk=p+1、サイズqk=(p+1)p/2であるから、L(Kp+1)の位数pLは(p+1)p/2、L(Kp+1)は2(p+1-2)=2(p-1)の正則グラフである。これは、T(Kp)と同形である。よって、T(Kp)=L(Kp+1)である。(証明終わり)